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介護事業所での採用が難しい理由は?定着させるためのコツも解説

2023.06.03
介護事業所での採用が難しい理由は?定着させるためのコツも解説

大阪を中心に介護・福祉事業の起業を考えている方、すでに開業している方向けのサポートを行っている、アステージ社労士・行政書士事務所です。


介護事業所の中には「スタッフを募集しても集まらない」「採用しても、すぐに辞めてしまう」など、人材不足に悩んでいるところが少なくありません。採用が難しい理由はどこにあるのでしょうか?


今回は介護事業所での採用が難しい理由について、定着させるためのコツと一緒に解説します。

介護事業所における採用が難しい理由

厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について」によると、2022年12月における全職業の有効求人倍率は1.37倍でした。そして介護サービスの職業の倍率は4.01倍で、平均よりも大きく上回っているとわかります。


有効求人倍率4.01倍とは、4.01の求人数に対して1人の求職者がいるということです。介護事業所での採用が、どれだけ難しいかがわかるでしょう。


以下で採用が難しい理由を紹介します。

参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について

需要に対する供給が追いつかない

大きな理由として考えられるのが、需要に対する供給が追いかないことです。


2023年1月における要支援・要介護認定者数は、全国で693万2,616人でした。2013年1月の要支援・要介護認定者数は554万4,849人だったため、10年間で140万人ほど増えているとわかります。


高齢化によって介護を必要とする人が多くなっているものの、スタッフという供給が追いつかないのです。


参考:厚生労働省「介護保険事業状況報告(暫定)令和5年1月分」「介護保険事業状況報告(暫定)平成25年1月分

なかなか賃金が上がらない

賃金がなかなか上がらないのも、採用が難しい理由です。


介護保険制度では、所定のサービスに対する報酬単価がすでに決まっています。各事業所で自由に利用料を決められないため、積極的に売上を伸ばして賃金に還元させるのは難しいのが実際です。


また労働内容と賃金額が見合わず、応募を避ける人も少なくありません。

労働内容・環境が悪い

以下のような労働内容・環境の悪さから、採用が難しいとも考えられるでしょう。

肉体労働で腰痛になりやすい

直接利用者を介護する介護職にとって、腰痛は職業病といわれているほど深刻な問題です。体位変換や移乗介助など、中腰で作業する機会が多く、腰に大きな負担がかかります。


腰痛が原因で退職を考えるスタッフや、実際に退職したスタッフは少なくありません。

人間関係に問題を抱えている

公益財団法人介護労働安定センターの「令和3年度介護労働実態調査」によると、前職を辞めた理由で最も多いのは「職場の人間関係に問題があったため」でした。


チームの中で多くのスタッフと一緒に働く必要があるものの、うまくコミュニケーションをとれずに不満を抱える人が多く存在しています。


参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和3年度介護労働実態調査

ライフサイクルに合わせて働きにくい

前述した公益財団法人介護労働安定センターの「令和3年度介護労働実態調査」によると、女性の退職理由で最も多いのが「結婚・出産・妊娠・育児のため」でした。


正社員だったり、シフト勤務があったりすると、育児や親の介護などと仕事を両立させるのが難しいといえます。

介護事業所で優れたスタッフを集める採用方法

介護事業所で優れたスタッフを集めるには、採用方法を見直してみてはいかがでしょうか。


以下で新しく取り入れたい採用方法を3つ紹介します。

事業所の理念・風土に合った採用基準を設ける

事業所ごとに採用基準を設けましょう。採用したスタッフにできるだけ長く勤務してもらうためには、理念や風土に合った人材を採用しなければいけません。


同じ種類の介護事業所でも、アットホームなところや仕事として割り切ったところなど、それぞれで理念・風土は異なるのが通常です。そのため、事業所の理念や風土に合った採用基準を設けておくと、採用後のミスマッチを防げます。

働きやすいポイントを訴求する

特に介護業界未経験者は、仕事に対してマイナスのイメージを抱えている傾向にあります。


そのため、以下のような働きやすいポイントを見つけて訴求するとよいでしょう。


 残業がない、または少ない
 シフト勤務の場合は希望休が取りやすい
 未経験者でも安心して働ける
 メンター制度やOJT研修がある


上記のようなポイントは、多くの求職者にとって魅力的です。

写真や動画でアピールする

文章だけでなく、写真や動画で実際の職場の様子をアピールしてみましょう。求職者が介護事業所で働く自分をイメージしやすくなります。


また働いているスタッフの紹介やインタビューなどを掲載すると、より効果的に職場の魅力を伝えられます。

介護事業所で採用したスタッフを定着させるためのコツ

スタッフを採用できても、すぐに退職してしまっては意味がありません。


以下で採用したスタッフを定着させるためのコツを紹介します。

努力に応じた賃金アップの仕組みを設ける

長く働き続けるためには仕事に対してやりがいを感じ、努力に応じて賃金がアップする仕組みが大切です。


努力したことや頑張って生まれた結果が賃金アップに反映する、人事考課制度(人事評価制度)を設けると、定着につながりやすいでしょう。

処遇改善に関する加算を活用する

介護事業所で働くスタッフの処遇改善を目的に、以下のような加算が設けられています。


 介護職員処遇改善加算
 介護職員等特定処遇改善加算
 介護職員等ベースアップ等支援加算


それぞれの要件を満たすことで加算を得られるため、積極的に活用するとよいでしょう。
アステージ社労士・行政書士事務所では、加算の申請代行をしておりますのでお気軽にご相談ください。

処遇改善加算について詳しくはこちら

腰痛対策を取り入れる

腰痛が原因での退職を防ぐために、事業所全体で次のような腰痛対策を取り入れるのが効果的です。


 ボディメカニクスの研修を開催する
 仕事を分担する
 福祉用具を活用する


ボディメカニクスを用いると、最小限の力で腰に負担をかけずに介護できます。介護する側だけでなく、介護される側の負担も軽減できます。


また特定のスタッフへ負荷が集中しないように分担したり、リフトやスライディングボードといった福祉用具を上手に活用したりするのもよいでしょう。

スタッフとのコミュニケーションを増やす

スタッフとのコミュニケーションを増やすと、人間関係の悩みの解消に役立つでしょう。不安や悩みが生まれたときに、すぐに相談できる体制をつくっておくと定着を促せます。


普段からこまめにスタッフに声をかけ、さらに定期的な面談の場を設けると効果的です。

ライフサイクルに合った多様な働き方を用意する

出産や子育て、親の介護といったイベントで退職しないよう、ライフサイクルに合った多様な働き方を用意するのも大切です。


時間給社員やパート、アルバイトなどのさまざまな雇用形態を提供し、そのときどきの生活スタイルに合わせて選べると定着を促せます。


また両立支援等助成金の介護離職防止支援コースや育児休業等支援コースを活用して、スタッフのワークライフバランスをフォローすることも可能です。アステージ社労士・行政書士事務所では助成金の申請サポートにも対応しているため、ぜひご相談ください。


参考:厚生労働省「2023年度 両立支援等助成金のご案内

まとめ

介護事業所でスタッフの採用が難しい理由はさまざまです。「需要に対する供給が追いつかない」「賃金が上がりにくい」といった社会上・制度上の問題のほか、労働内容・環境の悪さから敬遠する人も少なくはありません。


有効求人倍率が平均よりも高い中で、スタッフの採用と定着を促すためには、今回紹介したようないくつかの方法やコツがあります。


アステージ社労士・行政書士事務所は、各種加算や助成金の相談や申請代行のほか、介護事業所におけるスタッフの採用・定着に関するサポートに対応しております。スタッフの採用や定着でお悩みの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

執筆者情報

佐藤壱磨
事務所名:アステージ社労士・行政書士事務所
所属等:日本行政書士会連合会/全国社会保険労務士会連合会/大阪府行政書士会/大阪府社会保険労務士会/大阪商工会議所会員
【代表メッセージ】
「介護事業開業サポートセンター」では、これから介護・福祉事業をスタートされる方および既に開業されている方の為に必要な手続きをトータルでサポートしております。
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