移動支援事業
移動支援事業とは
屋外での移動が困難な障害者等(重度訪問介護、同行援護及び重度障がい者等包括支援の受給者は除く)に対して外出のための支援を行うことにより、地域における自立した生活や社会参加を促す福祉サービスです。
国の事業ではなく、地域の実情に合わせて実施できるよう、市町村地域生活支援事業の中に位置付けられています。そのため市町村により対象者や報酬額、取り扱い等が異なります。
移動支援事業の指定基準
移動支援事業のサービス事業者指定基準は、次の4つの要件になります。次の要件になります。
※既に介護保険法に基づく訪問介護事業若しくは障害者自立支援法に基づく居宅介護・重度訪問介護の指定を受けている事業所につきましては、新たに人員基準を満たす必要はなく現状の人員で指定を受けることができます。
(1) 法人格があること
株式会社、合同会社、NPO法人などの法人を設立し、事業目的に介護事業を行う旨の記載が必要となります。
また、すでに会社組織である場合は、定款の事業目的(登記簿謄本に記載されている事業目的)に「実施事業」の文言が入っていることが必要です。
もし入っていなければ、定款・登記簿謄本の事業目的の変更手続を行う必要があります。
(2) 人員基準
職種 | 資格要件 | 配置基準 |
---|---|---|
管理者 | なし サービス提供責任者との兼務可 |
専らその職務に従事する常勤の者1名 |
サービス提供責任者 |
|
訪問介護員の中から専ら指定訪問介護の職務に従事する常勤の者を事業の規模に応じて1名以上 |
従業者 |
|
常勤換算方法で2.5以上(サービス提供責任者含む)* |
*「常勤換算方法」とは、当該事業所の従業者の勤務延時間数を当該事業所において常勤従業者が勤務すべき時間(32時間を下回る場合は32時間を基本)で除することにより、 当該事業所の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいいます。
- 例:常勤が1日8時間労働・週5日勤務の週40時間労働の場合
- 週40時間常勤2名 + 週20時間非常勤1名 = 週の合計時間100h 100h÷40h=2.5
大阪市移動支援事業では、利用者の障害種別に応じヘルパーの資格要件を定められています。
資格の種類 | 対象者 |
---|---|
障害者(児)ホームヘルパー養成研修1級~3級課程修了者 | 知的障害者(児)・精神障害者(児) |
障害者(児)ホームヘルパー養成研修1級~3級課程に相当するものとして都道府県知事等が認める研修を修了した者 (平成15年3月31日において)サービス提供責任者 | 〃 |
訪問介護員養成研修課程修了者 | 〃 |
介護福祉士、(准)看護師 | 〃 |
行動援護従事者養成研修課程修了者 | 〃 |
重度訪問介護従事者養成研修追加課程修了者 | 全身性障害者(児) |
日常生活支援従事者養成研修課程修了者 | 〃 |
常生活支援従事者養成研修課程に相当するものとして都道府県知事等が認める研修を修了した者(平成15年3月31日) | 〃 |
視覚障害者外出介護(移動支援)従事者養成研修課程 | 視覚障害者(児) |
全身性障害者外出介護(移動支援)従事者養成研修課程 | 全身性障害者(児) |
知的障害者外出介護(移動支援)従事者養成研修課程 | 知的障害者(児)・精神障害者(児) |
移動支援従事者養成研修精神障害者課程修了者 | 精神障害者(児) |
盲ろう者通訳・介助者養成研修修了者 | 精神障害者(児) |
(3) 設備基準
事務室 |
広さの規定はありませんが、机や書庫などの備品が収容できる程度の広さは必要です。 しかし、部屋の一画では認められないので専用区画が必要になります(パーテーションやカーテンなどで区分) また、自宅兼事務室として申請する場合は、事務室と自宅のプライベート部分を明確に区分する必要がありますので注意が必要です。 |
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相談室 |
相談者のプライバシー保護の観点から個室が望ましいが、パーテーションでの仕切りも可能です。その場合は高さなど注意して下さい。 |
衛生設備 |
感染症予防のため洗面所の確保、石鹸・消毒液等が必要になります。 |
移動支援事業の指定申請に必要な書類
指定申請を行うためには、以下の書類が必要となります。(各都道府県や市によっては若干異なります)
※すでに居宅介護事業で指定を受けている場合は、一部書類を省くことが出来ます。
訪問介護/看護・障害福祉事業の立ち上げには専門家の支援を
訪問介護/看護・障害福祉事業を始めるには通常の事業よりも準備が複雑で大変なものになり、会社や法人としての登記に加えて実施サービス毎に指定申請が必要になります。資金調達や助成金受給などお金の面も管理しなくてはなりません。
このように訪問介護/看護・障害福祉事業の開業には複雑な部分が多く、無事に開業して本業に集中するためにも、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
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