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訪問看護の開業は失敗しやすい?潰れる理由や廃業率、失敗しないための対策

2023.08.24
訪問看護の開業は失敗しやすい?潰れる理由や廃業率、失敗しないための対策

これから訪問看護事業をスタートしようとしている、もしくは開業したばかりで、事業が成功するか不安に思っている事業主の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

訪問看護事業者が増加傾向にある中、開業後に黒字化できるケースもあれば、残念ながら失敗してしまう事例も存在します

この記事では、訪問看護ステーション開業の失敗例と潰れる理由、廃業率、失敗を防ぐための対策を徹底解説します。

訪問看護の開業状況

訪問看護とは、介護保険法・健康保険法などの法律にもとづき提供される訪問看護サービスです。主に、診療報酬や介護報酬を収入源とします。

訪問看護のニーズの高まりに伴い、訪問看護ステーションなどを開業する人が増えており、特に営利法人の参入が増加しています。

具体的には、訪問看護ステーションの施設・事業所数は、令和2年(2020年)から令和3年(2021年)にかけて、1,161事業所(9.4ポイント)増えています

出典:令和3年介護サービス施設・事業所調査の概況

そもそも、訪問看護の事業体系は2種類ある

訪問看護の事業体系には、病院・診療所による訪問看護(みなし指定)と、訪問看護ステーションとして開業する形の2種類あります。

「みなし指定」とは、指定を受けた医療機関(病院や診療所)が、介護保険法において訪問看護などの介護サービスを提供できる制度です。提供できるサービスは、医療機関の科や療養病床の有無によって異なります。

訪問看護ステーションは、開設する際に介護保険の指定を受けることで、介護保険と健康保険のサービスを提供できる施設・事業者です。

みなし指定と訪問看護ステーションの違いは、設備基準・人員基準・訪問看護の対象者・訪問看護指示書の有無・理学療法士による訪問の可否などです。

出典:訪問看護|厚生労働省

訪問看護ステーションの開業・立ち上げについては、こちらをご覧ください。

訪問看護ステーションの開業・立ち上げ

訪問看護の需要は依然として大きい

訪問看護ステーションなどの訪問看護事業の数は、平成24年(2012年)以降増加傾向にあります

特に在宅ケアの需要は高まっており、地域によっては十分に対応できておらず、訪問看護師の数も不足しているのが現状です。

内閣府が発表している高齢化の推計によると、令和7年(2025年)には、65歳以上の割合は総人口の30%(3,677万人)に達する見込みです。高齢化が進む中で、サービスの需要に応える体制の早急な整備が望まれています。

出典:1 高齢化の現状と将来像|令和2年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府

訪問看護ステーション開業の5つの失敗例・潰れる理由

訪問看護の需要は高いのにも関わらず、なぜ開業で失敗する事例がなくならないのでしょうか。

ここでは、訪問看護ステーション開業の5つの失敗例・潰れる理由をご紹介します。

開業計画が甘く、経営に失敗する

訪問看護ステーションの経営を軌道にのせるためには、事前に適切な開業計画を立てておくことが重要です。

具体的には、次のような項目を確認したうえで開業計画を立てる必要があります。

  • 予算の策定
  • 競合分析
  • 需要の高い地域での事業展開
  • リスク評価
  • 訪問看護ステーションの特色
    ∟総合型/精神特化型/小児特化型/終末期特化型のどれで経営するか?

これらの計画が甘いままスタートすると、次項であげるさまざまな失敗を引き起こすリスクが高まります

スタッフ育成や職場環境の整備がうまくできず、人手不足になる

訪問看護ステーションの運営には、熟練したスタッフと良好な職場環境が不可欠です。しかし、適切なスタッフの採用と継続的な育成が行われておらず、人手不足に悩む経営者の方も少なくありません。

訪問看護ステーションの開業では、「看護職員を常勤で2.5名以上」という人員基準の遵守が義務づけられています。常勤換算の人数を達成できない場合、充分なケアの提供が難しいだけでなく、開業許可を取得できなくなるリスクもあります

計画的なスタッフの採用とあわせて、スタッフにとって働きやすい環境を提供することや職場の魅力向上に努めることも大切です。

利用者数の増加が見込めず、経営が難しくなる

訪問看護ステーションの経営は他のビジネスと同様に、利用者が見込めないと成り立ちません。

事業の存在や提供しているサービスの価値を地域にアピールしなければ、潜在的な利用者に知られず、需要を開拓できないでしょう。

また、競合他社が同じ地域で同様のサービスを提供している場合、利用者の獲得競争が起こる可能性もあります。

さらに訪問看護の場合、開業時に一定の利用者数を確保できたとしても、入院や看取りによる利用者の減少の可能性もあるため、継続的な営業活動が必要です。

新規の利用者が増えないと経営が難しくなるため、競合分析を行うことや適切なマーケティング戦略が求められます

資金繰りができず廃業する

訪問看護ステーションの開業の失敗例として、資金繰りができず廃業するケースもあげられます。

例えば、開業から3か月で単月黒字化する事業計画・収支計画を立てたとしても、実際に実行に移せなければ、準備していた運転資金はすぐに底をついてしまうでしょう。

資金繰りの問題が解決できないと経営が困難になり、最終的には廃業に追い込まれる恐れもあります

訪問看護ステーション立ち上げの初期段階から、開業計画の策定や適切な資金調達策の確保、また運転資金の適切な管理を行っていく必要があります

法律・規制を遵守できず、登録を取り消される

訪問看護ステーションの開業時には、明確な人員基準や設備基準が設けられており、遵守せずに運営を続けると、登録取り消しや法的トラブルのリスクが発生します

スタッフの資格や許可証の不備や、患者情報の適切な記録・報告の怠りなどもその一つです。スタッフの資格の確認と更新を怠らないことや、プライバシー法規制に違反しないよう注意が必要です。

法的なアドバイスを受けずに運営を行うと、法的トラブルに巻き込まれる懸念があるため、専門家の助言を仰ぎ、法律・規制の順守に尽くすようにしましょう

訪問看護の経営の実態

訪問看護の経営の実態について、厚生労働省発表の「令和4年度 介護事業経営概況調査結果」のデータをもとに見てみましょう。

令和3年度決算では、売上・費用・法人税・補助金を加味すると、収入に対して7.1%の黒字を創出しています

ただし、令和2年度の決算は26.6万円だったことから、令和2年から令和3年にかけては5.1万円減っていることになります。

収入は増えているものの、支出も増えているため、差し引きすると利益は微増というのが現状です。

出典:令和4年度介護事業経営概況調査結果 厚生労働省老健局老人保健課

訪問看護ステーションの廃業率

訪問看護ステーションの廃業率は、厚生労働省の統計データによると次の通りです。

令和3年度に1,806件の新たな訪問看護ステーションが開業されたものの、同じ期間に490件が廃止され、242件が休止状態となっています。新規開業数に対し、約4割の訪問看護ステーションが廃止または休止状態にあります。

この廃業率は、他の業種と比較してみるとやや高めです。2019年の国内全体の廃業率は3.4%であり、事業規模は異なるものの、訪問看護ステーションの廃業率はこれを上回っているといえます。

ただし、東京都に限定して見ると、令和4年4月時点で1,427か所の訪問看護ステーションが稼働しており、新たな開業の届け出は108件でした。

訪問看護ステーションの廃業率は、開業する地域・エリアによっても異なることがわかります。

出典:令和4年度 訪問看護ステーション数 調査結果|一般社団法人全国訪問看護事業協会
出典:中小企業・小規模事業者の実態|中小企業庁

訪問看護ステーションの開業の失敗を防ぐための対策

ここまで、訪問看護ステーションの開業の失敗例や廃業率などについて説明してきましたが、適切な開業準備・運営を進めることで失敗を防ぐことが可能です。

訪問看護ステーションの開業の失敗を防ぐための4つの対策をご紹介します。

地域の医療機関や介護関連事業所との協力関係を築く

訪問看護ステーションの運営は、地域の医療機関や介護関連事業所との協力関係に大きく依存します。

利用者へ必要なケアサービスを提供するためには、病院・診療所や関連事業所との密接な連携が必要です。

一般的に医療保険対象の利用者は、診療所や病院から訪問看護ステーションへ紹介されます。同様に、介護保険対象の利用者は、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーを通じて、訪問看護を受けるケースが多く見られます。

地域との医療・看護・介護ネットワークを築き、連携体制を整えておくことで、訪問看護ステーションの売上の安定とビジネス成長につながるはずです。

具体的には、開業前に関係機関を訪ね、挨拶とステーションの存在を認識してもらうと良いでしょう。その際、ステーションの強みや特徴をアピールし、連絡手段などを共有しておくことで、協力関係を築くきっかけにもなります。

また、紹介を受けた利用者については、サービスの実施状況や気づいた点を関係機関と共有すると、コミュニケーションの促進につながり、さらなる利用者の紹介や協力の機会増が期待できます。

看護職員が長期間勤務したいと感じる職場条件を提供する

看護職員に長く勤務したいと感じる職場条件を提供することは、先述の訪問看護開業の人事基準を満たし、開業の失敗を防ぐために重要な対策の一つです。

具体的には、次のような対策があげられます。

  • 給与・福利厚生の整備
  • 適切な労働時間の遵守
  • 業務負担の軽減
  • 成長の機会を設ける
  • コミュニケーションとフィードバックを徹底する など

給与・福利厚生を整備することで、看護職員が長期間活躍できる環境を提供できます。適切な労働時間制度や柔軟な勤務条件の提示により、ワークライフバランスを保ちつつ仕事を続けやすくなるでしょう。

また、業務負担やストレスの軽減に努めることや、やりがいにつながるような成長の機会を設けること、またコミュニケーションを促進することも、看護職員の離職率の低下に有効です。

定期的に情報収集し改善につなげる

医療の進歩・法律の改正・地域のニーズ変化など、訪問看護ステーションの経営を取り巻く環境の変化に迅速に対応するためには、定期的な情報収集が不可欠です。

市場動向や競合ステーションの動向を把握し、その情報を経営戦略に反映させていかなければなりません。

そのためには、最新情報をキャッチすることと、スタッフ・利用者・関係者からのフィードバックを積極的に受け入れ、サービスの改善に活かすことが重要です。

介護分野の公的な情報の収集には、厚生労働省の介護サービス情報公表システムを活用すると良いでしょう。同システムは訪問看護の利用者向けの情報サイトですが、競合分析や市場ニーズ調査に役立つはずです。

収集した情報をもとに現状を正しく把握し、改善と長所の強化に取り組みましょう。

出典:介護サービス情報公表システム|厚生労働省

訪問看護事業の開業に精通した専門家のサポートを受ける

訪問看護事業の開業は、通常の事業の立ち上げと比べて複雑です。法人格の取得やサービスごとの指定申請のほか、法的規制・資金調達・助成金の取得・経営戦略の策定など、開業準備は多岐にわたります。

そのため、開業前には訪問看護事業に精通した専門家のサポートを受けることも検討すると良いでしょう。

訪問看護に特化した社労士・行政書士事務所であれば、医療・介護分野の法的な規制や手続きに詳しく、スムーズな開業をサポートしてくれるはずです。

また、財務面や経営戦略についてもアドバイスを受けることで、資金面でのリスクも最小限に抑え、訪問看護の開業を成功に導けるでしょう。

まとめ

訪問看護の開業では、成功して黒字化できるケースもあれば失敗例もゼロではありません。

失敗する主な理由は、開業計画の甘さや、経営・人材育成・マーケティング・法律面での知識・経験不足によるものです。

訪問看護の開業で失敗しないためには、訪問看護事業の開業に精通した専門家のサポートを受けることがおすすめです。

訪問看護・介護福祉に強いステージ社労士・行政書士事務所では、訪問看護ステーション・介護障害福祉事業所などの開業や運営に関する手続きをトータルサポートしています。

訪問看護事業の開業申請代行から、資金調達・給与計算・助成金受給の相談まで承っておりますので、情報収集の段階からでもお気軽にご相談ください

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執筆者情報

佐藤壱磨
佐藤壱磨
事務所名:アステージ社労士・行政書士事務所
所属等:日本行政書士会連合会/全国社会保険労務士会連合会/大阪府行政書士会/大阪府社会保険労務士会/大阪商工会議所会員
【代表メッセージ】
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