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訪問看護のスケジュール管理を効率化させたい!組み方のポイントを紹介

2024.03.29

大阪を中心に介護・福祉事業の起業を考えている方、すでに開業している方向けのサポートを行っている、アステージ社労士・行政書士事務所です。

訪問看護ステーションの経営者の中には「スケジュールを上手に組めなくて困っている」「スケジュール管理を効率化させたい」などと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。またこれからステーションを立ち上げる方にとっても、事前にスケジュール管理について理解しておくことは大切です。常に多忙な訪問看護では、適切なスケジュール管理によって業務の効率化を目指せます。

本記事では訪問看護のスケジュール管理について、組み方のポイントなどと一緒に紹介します。

訪問看護ステーションにおけるスケジュール例

特にこれからステーションを立ち上げる場合、一般的なステーションにおける訪問スケジュールを知っておくと、スケジュール管理に役立ちます。以下は訪問スケジュールの一例です。

8:30

出勤と朝礼

当日の訪問スケジュールや利用者の情報、その他の伝達事項などを確認する

9:00~12:00

訪問

利用者の自宅へ訪問して、訪問看護を実施。午前中に3件ほどを回る

12:00~13:00

休憩

ステーションへ戻って休憩するほか、訪問先の近辺で休憩をとる場合もある

13:00~16:00

訪問

利用者の自宅へ訪問して、訪問看護を実施。午後も3件ほどを回る

16:00~17:30

記録や申し送り

ステーションにて当日訪問した利用者の記録を作成し、申し送りなどをする

17:30

退勤

夜間はオンコール体制をとっているステーションが多いため、スケジュールやシフトを作成する際は、日中の勤務時間とオンコールを含めて、負担が偏らないように配慮することが大切です。

訪問看護における基本的なスケジュールの組み方

日常的な業務量が多く、また直前に利用キャンセルが入るケースもあることなどから、訪問スケジュールを前もって作成できないステーションは実際にあります。

以下で基本的なスケジュールの組み方を紹介するので、参考にしてください。

月間・週間単位でスケジュールを組む

まずは月間・週間単位でスケジュールを組みましょう。

キャンセルや時間変更などが発生する可能性があるものの、大まかなスケジュールを組んでおくことで、訪問件数が多い日と少ない日を予想できます。訪問件数に応じて看護師のスケジュールを調整でき、また新規利用者の訪問日を設定しやすくなるのがメリットです。

1日単位でスケジュールを組む

月間・週間単位で大まかなスケジュールを組んだ後は、1日単位で細かくスケジュールを立てます。

利用者の希望時間などを最優先に考えつつ、同時に提供するサービス内容に合わせて看護師を誰にするか、業務負担が偏っていないかなどにも配慮しましょう。

急な変更にはその都度対応する

どれだけ綿密にスケジュールを立てたとしても、急に予定が変更することは日常的に発生します。利用者の体調不良や治療内容の変更、看護師の欠勤など、理由は様々です。

そのため、急な変更が起きることを常に念頭に置いて対応策を考えておき、変更が発生したときはその都度対処しましょう。

訪問看護におけるスケジュール管理の重要性

訪問看護のスケジュールを効率化させる重要性として、以下の3つが挙げられます。

訪問件数が増える
利用者の継続利用につながる
スタッフの離職を防げる

スケジュールをうまく調整すれば、訪問できる件数が増えます。訪問看護では訪問件数がダイレクトに売り上げアップにつながるため、件数を増やすことが健全な経営には欠かせません。

ほぼすべての利用者は、あらかじめ決まったスケジュール通りに看護師が来て、必要なサービス提供をしてもらうことを望んでいます。たとえば、ステーションの都合で訪問時間が頻繁に変わったり、約束の時間に遅れて来たりすると、利用者の信頼を失ってしまうでしょう。スケジュール管理によって予定通り訪問できると、利用者の信頼を獲得しての継続利用につながります。

またスタッフの離職を防げるのも、大きなメリットのひとつです。訪問看護は一人ひとりの看護師が担う業務量が多く、身体的・精神的なストレスから離職する看護師も珍しくありません。そのため、スケジュールをうまく調整すれば、看護師の残業減少や移動時間の短縮が期待でき、離職防止に役立ちます。

訪問看護のスケジュール管理を効率化させるポイント

訪問看護におけるスケジュール管理の重要性は、先に述べた通りです。続いては、訪問看護のスケジュール管理を効率化させるポイントを、全部で4つ紹介します。

担当制とチーム制のバランスを考える

訪問看護ステーションの中には、特定の利用者と特定の看護師が受け持つ担当制のほか、一人の利用者に対して複数の看護師で訪問するチーム制を導入しているところがあります。

担当制によって利用者との信頼関係を築きやすいメリットがあるものの、スケジュールが固定化されて、柔軟な調整ができなくなってしまうことがあるでしょう。たとえば、利用者の都合を優先すると看護師の移動時間が長くなったり、本来は稼働できるのに空き時間が生まれてしまったりします。反対にステーションの都合を優先すると、利用者が希望する日時に訪問できない可能性があります。

一方のチーム制では、複数の看護師が担当することから、スケジュールの調整がしやすくなるのがメリットです。複数の観点から利用者を見るため、ケアの質が向上する効果も期待できます。ただし、チームを組めるだけの十分な数の看護師を確保しなければいけません。また個々の看護師によってスキルに差があるため、ケアの統一に向けた工夫も必要です。

担当制とチーム制のどちらがよいかは、ステーションの規模や事情などによって異なります。併用する方法もあるため、それぞれに合わせたスタイルを構築するとよいでしょう。

最短の移動ルートをつくる

利用者の自宅間を移動する時間が長くなると、1日に訪問できる件数が減り、必然的に売り上げも減少します。そのため、最短の移動ルートをつくり、移動効率をアップさせることが大切です。

フルタイムの看護師1名につき、30分~1時間のサービスを1日に4件~8件ほど行うのが目標です。たとえば、大阪市といった都市部なら、移動時間は1回あたり15分以内を目指すとよいでしょう。

最短の移動ルートをつくるポイントは、次の通りです。

地図アプリを活用する
優先度の高い利用者に合わせて、他の訪問先を組み合わせる
同じマンションや団地内に複数の訪問先がある場合は、まとめて訪問する
看護師の直行直帰を認める

ただし、最短の移動ルートがあったとしても、利用者と看護師との相性や業務負担などを考慮しなければいけません。

ICTを活用する

ICTとは「Information and Communication Technology」の略称で、日本語では情報通信技術と訳されます。多様な形状のコンピュータやソフトウェアを用いた、情報通信技術のことです。

Googleマップを始めとする地図アプリ、Googleカレンダー、訪問スケジュールをデジタル化するクラウドサービスなどがあるため、上手に活用するとよいでしょう。

また大阪府では「令和5年度大阪府ICT導入支援事業補助金」にて、ICT導入にかかる費用の一部について補助金を交付していました。令和5年度(2023年度)の募集はすでに終了していますが、翌年度も実施される可能性があります。

参考:大阪府「令和5年度大阪府ICT導入支援事業補助金

複数のステーション間でフォローし合う

将来的にステーションを複数開設できるようになったら、ステーション間でフォローし合える体制を構築するのがおすすめです。

あるステーションで看護師が急に休んでも、他のステーションから看護師が応援に来る体制をとっておくと、利用者に不利益を与えません。また看護師も余裕を持って有給を取得し、離職率の低下につながります。

訪問看護のスケジュール管理で活用できる助成金

厚生労働省は「働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)」を設けています。スケジュール管理での活用はできないものの、勤怠管理と絡めた導入であれば活用できるため、検討してみるとよいでしょう。

ただし、外部の社会保険労務士にコンサルティングを受けた場合、同じ社会保険労務士が助成金の申請はできません。コンサルティングを受けた場合は自身で助成金を申請するか、別の社会保険労務士へ申請を依頼する必要があります。

詳細は社会保険労務士といった専門家へご相談ください。

参考:厚生労働省「働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)

まとめ

訪問看護のスケジュールを適切に管理すると、訪問件数の増加によって売り上げアップが図れます。また決まった時間に訪問することで利用者の信頼が高まるほか、残業時間の減少などによって看護師の離職防止も期待できるでしょう。

スケジュール管理のポイントは、担当制を導入しないことや最短の移動ルートをつくることなどです。また補助金や助成金などを活用できる場合もあるため、情報をキャッチしておくことも欠かせません。

アステージ社労士・行政書士事務所では訪問看護ステーションの開業サポートや、開業後の顧問サービスなどに応じています。助成金の申請にも対応しているため、どうぞ気軽にご相談ください。

執筆者情報

佐藤壱磨
事務所名:アステージ社労士・行政書士事務所
所属等:日本行政書士会連合会/全国社会保険労務士会連合会/大阪府行政書士会/大阪府社会保険労務士会/大阪商工会議所会員
【代表メッセージ】
「介護事業開業サポートセンター」では、これから介護・福祉事業をスタートされる方および既に開業されている方の為に必要な手続きをトータルでサポートしております。
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